そしてその時に、教団の中で私と一緒にやっていた人が、突然大勢で教団を辞めた訳ですよ。それで、「何故、辞めたんだろう」と、またその時、疑問に思った訳です。そして、その辞めた人の家に聞きに行ったんですね。
「あなた達は、何故辞められたのですか? ただ辞めた訳じゃないでしょう。その理由を教えてくれませんか?」
「いやぁ、ちょっと教えられません」
教えられないって、そんな阿呆な事は無いと、
「じゃあ、教えてくれるまで帰りませんよ」
と、何時間も粘って、漸く聞き出したんですよ。(笑)
そうしたら、浅草に高橋信次という立派な方がいて、人間についていろんな話をしているということが分かった訳です。
高橋信次先生という方は、ミニコンピュータの端末機を製作している会社の経営者だったんです。また、科学者でもあり、特許を何千と持つ発明家でもあったんですね。
小さい時から、「人間とは何だろう。何かあるんじゃないのだろうか」と追求してきた人なんですね。
それで、電気の事を勉強するようになった時に、この世とか、あの世とか、人間の魂について、「この電気を追求していけば分かるのではないか」と思われたんですね。そしてまた、天文学・医学も勉強していったんです。
そして、とうこの電気で発見することが出来た訳です。
電気はプラス・マイナスで回っていく――そういう事を追求していったら、「人間には肉体と光子体(魂を包んでいる光の体)というのがあって、その二つで動いている」ということが分かったんです。
そしてそれを多くの人の前で話をしながら、いろんな証明をしていったんですね。
私は、昭和四六年の四月一三日に、高橋先生の事務所に行ったんです。そして先生にお会いしたんですね。
丁度その頃、高橋先生は、多くの人の個人相談をしていらっしゃったんです。
先生は自分の仕事のコンピューターの会社がある訳ですから、その会社の段取りをして、昼頃になったら必ず出て来て、皆さんの相談相手をしていらしたんですね。
行ったら、その日に直ぐお会い出来た訳ですよ。その日は、もう朝早く起きて、九時になるのを待って、さっさと家を出て行った。そして受付の方に、
「先生がみえたら、会わせて貰えますか」
と言って、何時間も待っていたんですね。
そうしたら、先生がみえて部屋に通された、
「やぁ、いらっしゃい。さぁ、どうぞお掛け下さい」
「はい」
と、言ったは良いんですけれども、お掛け下さいって、えらい低姿勢なんですね。とにかく、そういう事をやっておられる方ではないような、言葉も仕草も本当に丁寧な人なんですね。
私に高橋先生を紹介してくださった方は、先生にも会っていて、いろんな事を知っておられる方なんです。その方から教えられていましたから、私も人生についての、これまでの様々な疑問を――こういう事を質問しよう、あゝいう事を聞こうと――前の日に箇条書きに、一〇項目位メモをして行ったんですね。
「どうされました?」
「あのう、実は……」
――あのうの後、先生の方からズーッと喋り始めたんですよ。
聴いていたら、何処かで聴いたような話。どうも私が質問しようと思っていた事を話しておられる。「あれーっ?」と思いながら、またよーく聴いてみたら、自分がメモに書いてきたものを、そのまま順を追って、次々に話をしている訳ですよ。
「こうですよ。あゝですよ。人生とはこうですよ。あなたは今までこんな事を思ってきて、こんな事をしてきましたね。そして今こうなっていますよ。あなたは、こういう疑問を持っていますね。こういう理由でここに来ましたね」
と、もう全部言われる。
「おかしいなぁ、この人、私の書いたメモ見たのかな?」って、私は心の中で一所懸命に思ってる訳ですよ。(笑)
続きのページはPDFファイルで作成されています。
PDFファイルを見るためには、アドビリーダーというソフトが必要です。
アドビリーダーは無料で配布されています。
下記ボタンをクリックするとダウンロードができます。