第一話 『人間とは何ぞや』関連の参考講話 短編集
6、波動と霊域
(32ページ『反省の日々』参照)
こういう事があったんですね。私は明け方に夢を見たんです。それは、高橋先生と電車のホームで話をしている夢だったんです。眼が覚めてから、女房に、
「いやあ、夢を見たよ」
「あら、どんな夢?」
「高橋先生と話をしている夢――」
「あら、私もさっき見たのよ」
「えっ! どんな夢だった?」
「駅のホームに高橋先生がおられて、あなたと話をしてたのよ。それがねえ……黄金の光の中に先生がいらっしゃったのよ」
「ええっ!そう……。それで、私の方はどうなってた?」
「なーんにも無い処で話をしてたわよ」(笑)
っていうんですね。同じ時間に同じ夢を見ていたんですね……。
これは、話を聴いたから云々じゃないですね。やっぱり心が綺麗になると、そうなってくるんですね。――いや、何時でも綺麗だと言っているんじゃないですよ。(笑)その時は、本当に綺麗だったんでしょうねえ。
高橋先生の事は、未だに女房には言わないですよ。だけど、女房は横から「高橋先生はどうだ、こうだ」とは言いますよ。
ですから、人に強要をしてはいけない、先ず自分が変わらなければ――。
自分が体験してみると、やっぱり口では駄目ですね。口で言わなくても、自分が変われば、周囲が変わる、波動が変わる、霊域が変わってくる。
よく人の家を観ると、家からオーラが出ているのが分かりますよ。オーラが出ている家と、中には出ていなくて何だか灰色になった家もあるんですね。玄関開けたら分かるんです。外から観ても分かるんです。
人間というものは、そういう中にいる訳ですよ。それは其々の人間が造り出しているんですね。人間、一人一人がバーッといろんなものを出している訳ですね。
ですから、これは自分の心というものが、如何に大事かということですね。
1988年6月