第二話 『心と肉体と経済と』関連の参考講話 短編集
10、輪廻を続ける細胞――60兆からなる肉体細胞集団
(228ページ『貸与物である肉体』参照)
臓器というのは、やったり取ったりしたら、拒絶反応を起こすんですね。
中には上手くいく人もいますけれどもね。そういう人は、貰ったことに対し、本当に感謝をしていますね。
当たり前だと思って貰った人は、絶対に拒絶反応を起こすんです。
細胞にしても、臓器にしても、その一つ一つには〝心〟 というものがちゃんとあるのです。
私達の肉体は、縁があって60兆という細胞が集まって出来ている訳です。この世を終わったら、焼き場で燃して、何もかも無くなってお終いではないのです。
私達には見えない世界で、60兆の細胞が分解していくんです。
そして、今度この世にまた出て来る時、その細胞が集まって来て、私なら私の肉体を造り出していくのです。
永遠にこの組で続いていく訳ですよ。次に出た時には、他のものが集まってくるんじゃないんですよ。同じものが集まってくるんですね。
私達の六人のグループはグルグル……廻って、彼等もこの組が分散した時に60兆に分散していくんですよ。そしてまた、スーッと凝縮してくるんですよ。人間、考えたって造れませんよ、こういうものは――。
そのぐらいね、尊い素晴らしいものなんですよ。
何処まで行っても、この肉体は大事なんです。大事にしなければいけませんね。
私も今まで、お医者さんにかかった事がないですから、もう乱暴な事をやっていたんですけどね、段々それが分かってきて「これはいけない」と思ったんですよ。
自分の肉体に対して「ご苦労さん」って言った事があるのか。――無いですね。
お蔭様で、私は高橋先生がいらっしゃった頃から、それが分かってきて、肉体に語り掛けているんですけれども、最初は訳が分からないでやってましたよね。ただ有り難いと思っているだけでしたけど、実際はこんなに有り難い事はないですよ。
ここ(この世)が終わったら、また生まれ変わった時、これ(自分の肉体)と一緒になるんですよ。
ですから、身体の悪い人は、ちゃんと治して丈夫にしておかないと、同じ細胞が寄って来る訳ですから、この次に生まれた時、弱い身体で出て来てしまいますよ。
何処までいっても、この肉体と自分は、ペアなんですよ、変わらないペア――。
ただ、生まれる処によって、眼の色が違ったり、肌の色が違ったりするだけですね。
ですから、お互いに協力をする、協調する。自分の魂のグループ、肉体のグループと、お互いに協力協調・共存共栄しているんですよ。切磋琢磨している。
自分だけ勝手な事をやったら、こっち(肉体)は大変ですね。そうすると、怪我したり病気になったりする。全部が全部じゃないですけど、そういう事があるんですね。
まあ、普通は「そんな事、ある訳が無い」と、お医者さんは言われるかもしれない。これは聞き入れて貰えないなら仕方がないですね。
ですから、お医者さんにかかる人が、ちゃんとしたお医者さんを選べるようになれば良いですよね。お金を出すのは自分ですからね。