第三話 『日本人』関連の参考講話 短編集
7、心と肉体のメカニズム――人間のエネルギーの仕組み
(342ページ『病気の原因』参照)
今のお医者さんというのは「脳細胞が全てを動かしている。ものを考え、覚え、そして動かしている」と、こう言われるんじゃないかと思います。
それじゃあ、高橋信次先生の話じゃないですけれども、人間が寝ている時に、何も分からないのはどういう訳ですか? ――これには、みんな返事が出来ない。
実は、寝ているという事は、次元の違う世界に行っているんです。
何処に行っているんでしょうか? ――寝る時には、霊子線(肉体と魂を結ぶ線・光のドーム)を伝わって、光子体(魂を包んでいる光の体・又は、あの世に還った時の光の肉体)の方に来る。この光子体というのが、肉体を動かしているんですよ。
そして、霊体というのがあって、その中に魂があって、中心に心というものがあるんですね。
この心の方から、脳の方に、電気的な信号が送られていくんですね。肉体の方が五官(眼・耳・鼻・舌・身)を通して、諸々の物を見て、そして信号がまた返って来る。受信機と送信機みたいなものですね。
この見たものによって、ここ(心)が、いろんな事を考えたり、行ったりしているんです。脳は、あくまでコントロールタワーなんです。
そうすると、自分が悩んだりするのは、何処で悩むのでしょうか? 頭で悩むのでしょうか? ――こちらの心の方で悩むんですね。心が悩むのですよ。
信号を送ると、ここ(脳)に、言わば電源があって、モーターを動かす。そして各諸機関・各臓器に対してのモーターがある。
今度は脊髄の中を通す沢山の神経がある、これが言わば電線ですね。ここ(脳)の大きなモーターが小さなモーターに、いろんなものを伝える為に電線がある。それが神経なんですよ。これを自律神経と言ってますよね。
そして、ここから指令を受けた、各臓器のモーターは、物凄い勢いで其々に動いているんですね。この中で彼等は新陳代謝をしている訳です。
我々が生きたり死んだりしているのと一緒で、この中で繰り返しをしている。しかも短時間で――。
そうすると、夜寝るという事は、このモーターが休む訳ですね。休むという事は、こちら(肉体)のエネルギーを使い過ぎると、動かなくなりますね。車と一緒で、ガソリンが無くなると動かなくなるのと同じです。
今度はそれを動かす為には、食べ物を補給してエネルギーを蓄える。
この世は休まなくてはならない。休んでいる時の自分はどうなっているんでしょうか? ――やはり、魂としての心のエネルギーの方も不足するんです。
そうすると、霊子線の中を通って、自分の出て来た処の魂のグループの下へ帰るのです。毎晩帰っているんですよ。ここに(あの世に)帰って、みんなと話をしているんですよ。
「あなたは、昨日こんな事をやったけど、あれはダメだよ」
「いや、大丈夫だよ。任せといて」
なんて……調子のいい事、言っているんですよ。(笑)そういう話をしただけで、この世で食事を取ったのと同じになるんですよ。
そしてここ(肉体の方)に、(心の)エネルギーを沢山持って来たのが朝です。
――こうなっているんですよ。
ただ、あんまり夢を見る人は帰っていないですよ。途中で道草をくっている人。(笑)ですから、夢はあまり見ない方が良いですね。
そして物の中のエネルギーの50と、非物質のエネルギーの50が、相等しく100になって活躍した時には、その人の力は、何であれ一番発揮出来る時なんです。
どちらかが、バランスが崩れたら駄目なんですよ。そういう仕組みになっている。
そうすると、正しい心の在り方を知らないと、五官を通したら自分が苦しむ訳でしょう。その苦しんだ想いをあちらへ送る訳ですよ。
送ったら、このモーターがどうなります? ――動きがおかしくなりますよ。機械でもそうですね。動かし方が悪かったら、ガタガタになってきます。
そうすると、どうなりますか? ――あっちが痛い、こっちが痛いになってくる。そして、胃潰瘍になった、癌になったと始まる。
そういうのは、みんな最初は、心の病気なんですよ。その人の心の在り方によって、身体は良くなったり、悪くなったりする。80%までは心の病気と言えます。
お医者さんに言わせると「ここが悪い」「あそこが悪い」と言われるでしょう。
しかし「自分は悪くないんだ」と思ってご覧なさい。少しくらいの病気は治ってしまいますよ。
まあ、私は病院に行った事が無いですから、行っている人にしてみれば「な~に言ってんの」と言われるかもしれません。(笑)
しかし、そういう人でも、嘘だと思ってもやってご覧なさい。「治すのは私なんだ、私はまだ時間があるんだ」と、そう思ってやってご覧なさい。
時間があれば「これぐらいの事は克服しよう。もう薬は止めてゲンノショウコでも飲もう」と、ゲンノショウコで治ってしまうかもしれませんね。(笑)時間がなければ、これは駄目ですよ。
1986年9月